プラセンタ注射のデメリットとは?副作用・献血制限・後悔しないための注意点

プラセンタ注射は、ヒトの胎盤から抽出した成分を使った注射です。当院で使用しているメルスモンは、厚生労働省が「更年期障害」と「乳汁分泌不全」の効能・効果で承認している医薬品で、更年期障害の治療では保険が適用される場合があります。始める前に知っておきたい主なデメリットは、次の4つです。
・効果を保つには、継続して通院する必要がある
・注射部位の痛みなどの副作用が出ることがある
・最後の注射から3か月間は献血ができない
・効果の感じ方には個人差がある
献血については、2026年10月1日に基準が変わりました。以前は「一度でも受けると、その後は献血できない」とされていましたが、現在は最後の注射から3か月たてば献血できます※。この記事では、それぞれのデメリットの内容と、始める前に確認しておきたい点を解説します。
参照:https://www.mhlw.go.jp/content/001754827.pdf
プラセンタ注射のデメリットは何がある?まず全体を確認
効果を保つには継続した通院が必要
プラセンタ注射は、1回の注射で効果が長く続くものではありません。効果を実感し、保つためには、一定の間隔で通院を続ける必要があります。通院の頻度は目的や症状によって異なりますが、短期間だけ受けて終わる治療ではない点は、始める前に理解しておきたいポイントです。当院では、週2回程度、少なくとも週1回の通院をおすすめしています。
副作用が出ることがある
注射である以上、副作用が起こる可能性はあります。主なものは、注射した部位の痛みや赤み、内出血です。内出血(青あざ)はほとんどの方に見られ、数日続きます。まれに発熱、発疹、かゆみなどの全身症状が出ることもあります。詳しくは後の見出しで解説します。
最後の注射から3か月間は献血ができない
プラセンタ注射を受けると、最後の注射から3か月間は献血ができません。以前の「一度でも受けると以後ずっと献血できない」という基準からは大きく緩和されましたが、献血を習慣にしている方は、注射の日程と献血の予定を合わせて考える必要があります。
効果の感じ方には個人差がある
同じ回数・同じ間隔で注射を受けても、効果を感じやすい方とそうでない方がいます。症状の程度や体質、生活習慣などが影響すると考えられており、一定の効果を約束できるものではありません。続けるかどうかは、通院のたびに症状の変化を医師と確認しながら決めていきます。
費用がかかる
更年期障害の治療で保険が適用される場合を除き、プラセンタ注射は自由診療で、費用は全額自己負担です。継続して通院する治療のため、1回あたりの費用だけでなく、続けた場合の総額で考えておく必要があります。
| 区分 | 当院の費用 |
|---|---|
| 保険診療(更年期障害の治療) | 1アンプル550〜700円/2アンプル1,000〜1,200円 |
| 自由診療 | 1アンプル1,000円/2アンプル1,500円 |
※保険診療の金額は1回あたりの自己負担の目安で、受診内容によって変わります。
更年期障害とプラセンタ注射
メルスモンは、更年期障害の治療薬として承認されている注射剤です。更年期には、ほてり、のぼせ、発汗、疲れやすさ、気分の落ち込みなど、女性ホルモンの減少に伴うさまざまな不調が出ることがあります。こうした症状が日常生活に影響している場合に、治療の選択肢の一つとしてプラセンタ注射を用います。
更年期障害なら保険が使える場合がある
更年期障害の診断があり、医師が治療に必要と判断した場合は、保険診療でメルスモンを使えることがあります。当院では、40歳以上で更年期の症状がある方であれば、保険診療でプラセンタ注射を受けていただけます。
更年期の症状には、ホルモン補充療法や漢方薬など、プラセンタ注射以外の治療法もあります。どの治療が合うかは、症状や持病、ご本人の希望を伺ったうえで一緒に検討します。更年期の症状については、当院の「更年期症状」のページもご覧ください。
美容目的は承認された効能・効果に含まれない
プラセンタ注射は美容目的で行われることもありますが、メルスモンの承認された効能・効果は「更年期障害」と「乳汁分泌不全」であり、美容目的での使用は含まれていません。美容目的で行う場合は保険が使えない自由診療になります。
メルスモンとラエンネックの違い
国内で承認されているプラセンタ注射剤は、メルスモンとラエンネックの2つです。どちらもヒトの胎盤を原料としていますが、承認されている効能・効果が異なります。
| 製剤 | 承認されている効能・効果 |
|---|---|
| メルスモン | 更年期障害、乳汁分泌不全 |
| ラエンネック | 慢性肝疾患における肝機能の改善 |
当院では、更年期障害に効能・効果を持つメルスモンを使用しています。
プラセンタ注射を受けると献血はどうなる?【2026年10月改訂】
プラセンタ注射の代表的なデメリットとして長く挙げられてきたのが、献血への影響です。2026年10月1日から基準が見直され、以前より負担が軽くなりました。
これまでは「一度でも受けると献血できない」ルールだった
2006年10月から、プラセンタ注射剤を使用したことがある方は、献血を控えるよう求められてきました。期限は定められておらず、一度でも注射を受けると、その後は献血できないという扱いでした。このルールが理由で、プラセンタ注射をためらっていた方もいらっしゃいます。
2026年10月1日から、最後の注射から3か月たてば献血できる
2026年10月1日から、日本赤十字社の献血基準が変わりました。現在の扱いは次のとおりです。
・最後にプラセンタ注射を受けた日から3か月間は、献血を控える
・最後の注射から3か月を過ぎれば、献血ができる
たとえば10月1日に最後の注射を受けた場合、翌年1月1日までの3か月間は献血を控え、その後は献血が可能になります。この基準は、国内で承認されているプラセンタ注射剤(メルスモン・ラエンネック)の使用歴がある方が対象です。過去にプラセンタ注射を受けて献血をあきらめていた方も、最後の注射から3か月以上たっていれば、新しい基準で献血できます。
なお、実際に献血できるかどうかは、体調やほかの献血基準も含めて、献血当日の問診と検診医の判断で決まります。
なぜ献血に制限があったのか
この制限は、変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)が輸血によって人から人へ伝わる可能性を考えた、予防のための措置でした。国内でvCJDの症例が確認されたことを受け、2006年にプラセンタ注射剤の使用歴がある方からの献血を控える取り扱いが始まりました。
その後、国内外のvCJDの発生状況や感染リスクの評価、諸外国の献血基準などをもとに、2026年1月の厚生労働省の審議会で、使用歴に基づく制限を撤廃する方針が示され、10月1日から新しい基準の運用が始まりました。
献血を考えている方が気をつけたいこと
・最後に注射を受けた日を記録しておく(3か月は最後の注射の日から数えます)
・献血の問診では、プラセンタ注射の有無と時期を正確に申告する
・献血の予定が決まっている場合は、注射の日程を診察時にご相談ください
副作用・痛みについて詳しく
どのような症状が出る可能性があるかを事前に知っておくと、注射後に慌てずに済みます。
注射部位の痛み・赤み・内出血・しこり
注射した部位に、痛みや赤み、内出血、しこりが出ることがあります。多くは時間とともに自然におさまります。特に内出血はほとんどの方に起こり、数日間は青あざが残ります。注射した部位を強くもむ、こするといった刺激は避けてください。数日たっても腫れや痛みが強くなる場合はご相談ください。
まれに起こる神経の症状
まれに、注射した部位の近くの神経に症状が出ることがあります。その場合、ピリピリとした過敏な感じや痛みが続くことがあります。注射後にしびれや痛みが長引く場合は、早めにご相談ください。
発熱・発疹・かゆみなどの全身症状
まれに、発熱、悪寒、発疹、かゆみなどの全身症状が出ることがあります。すべての方に起こるものではなく、出た場合も一時的なことが多いですが、症状が強い場合や長引く場合は早めにご相談ください。注射後に息苦しさや全身のじんましんなどが出た場合は、すぐに医療機関を受診してください。
症状が出たときの相談先
注射後に気になる症状が出た場合は、注射を受けた医療機関に相談してください。当院では、注射後の症状についてもご相談いただけます。いつから、どこに、どのような症状が出たかをメモしておくと、状況を伝えやすくなります。
効果を実感するまで・保つための通院頻度
プラセンタ注射は継続して受ける治療のため、通院の負担をどう考えるかが、続けられるかどうかに直結します。
通院頻度の目安
当院では、週2回程度の通院をおすすめしています。難しい場合も、少なくとも週1回は通院してください。保険診療では通院回数の上限はありませんが、通院の回数が少ないと、更年期障害の治療として認められず保険が適用されない場合があります。
間隔が大きく空くと、効果の感じ方が変わることがあります。仕事などで通院のペースを保ちにくい場合も、その事情を含めて通院の計画を相談できます。
打ちすぎると良くない?
注射の回数や量は、症状や目的に応じて医師が決めます。回数を増やせば効果が高まるというものではありません。自己判断で回数を増やしたり、複数の医療機関で重ねて注射を受けたりすることは避けてください。
こんな方は注意・受けられない場合がある
体質や状況によっては、プラセンタ注射を受けられない、または慎重な判断が必要な場合があります。
妊娠中・授乳中の方、妊娠の可能性がある方
妊娠中・授乳中、または妊娠の可能性がある方は、事前に必ずお伝えください。安全性を考慮し、注射を受けられるかを医師が判断します。
アレルギーの既往がある方
以前にプラセンタ製剤で発疹やかゆみなどのアレルギー症状が出たことがある方は、受けられない場合があります。薬や食べ物のアレルギーがある方も、診察時にお伝えください。
献血を予定している方
献血の予定がある方は、最後の注射から3か月間は献血できない点を踏まえて、注射の日程を決める必要があります。予定が決まっている場合は、診察時にお伝えください。
デメリットを踏まえて検討したいこと
プラセンタ注射には、通院の負担、副作用、費用、献血への影響といったデメリットがあります。一方で、更年期障害の治療薬として承認されている薬であり、更年期の症状に悩む方にとっては、保険で受けられる治療の選択肢の一つです。献血の基準が見直されたことで、以前は献血をためらいの理由にしていた方も検討しやすくなりました。
後悔しないためには、次の点を始める前に確認しておくことをおすすめします。
・目的が更年期障害の治療か、それ以外か(保険が使えるかが変わる)
・通院の頻度と、続けた場合の費用の総額
・献血の予定との兼ね合い
・ほかの治療法(ホルモン補充療法や漢方薬など)との比較
Mieruレディースクリニックのプラセンタ注射について
当院では、産婦人科専門医の柴田あずさ院長が診察したうえで、メルスモンによるプラセンタ注射を行っています。注射の前には、症状や既往歴、妊娠・授乳の有無、献血の予定などを確認します。更年期の症状でお悩みの方には、プラセンタ注射以外の治療法も含めてご提案します。
他院でプラセンタ注射を受けていた方や、しばらく中断していた方の再開もご相談いただけます。これまでの注射の時期や製剤をお伝えください。
よくある質問
Q. プラセンタ注射を一度受けたら、一生献血できない?
A. 2026年10月1日から基準が変わり、最後の注射から3か月たてば献血できるようになりました。以前に注射を受けて献血をあきらめていた方も、最後の注射から3か月以上たっていれば対象です。実際に献血できるかは、献血当日の問診と検診医の判断によります。
Q. 保険は使える?
A. 更年期障害の治療として医師が必要と判断した場合は、保険が適用されることがあります。美容目的など、承認された効能・効果以外の目的で行う場合は自由診療です。当院では、40歳以上で更年期の症状がある方が保険診療の対象です。
Q. 費用はいくら?
A. 当院では1回あたり、保険診療で1アンプル550〜700円・2アンプル1,000〜1,200円、自由診療で1アンプル1,000円・2アンプル1,500円が目安です。費用の詳細は「診療メニューと費用」ページでもご確認いただけます。
Q. 何回くらい通えば効果を感じられる?
A. 効果の感じ方には個人差があります。当院では、週2回程度、少なくとも週1回の通院をおすすめしています。通院のたびに症状の変化を確認し、続けるかどうかを一緒に判断します。
Q. 白髪が増えるという話は本当?
A. プラセンタ注射で白髪が増えることを示す医学的な根拠は、現時点では確認されていません。髪の変化が気になる場合は、診察でご相談ください。
Q. 太ることはある?
A. プラセンタ注射と体重の増加を結びつける医学的な根拠は、現時点では確認されていません。
Q. 「好転反応」はある?
A. 「好転反応」という言葉が使われることがありますが、医学的に確立した考え方ではありません。注射後に体調の変化が出た場合は、好転反応と考えて様子を見るのではなく、副作用の可能性も含めて医師にご相談ください。
Q. プラセンタ注射は危険?やめたほうがいい?
A. プラセンタ注射が合うかどうかは、症状や体質、持病によって異なります。当院では、医師が診察で症状や既往歴を確認し、注射を受けられるかを判断したうえで行います。不安な点は、始める前に診察でご相談ください。
Q. がんを悪化させることはある?
A. プラセンタ注射ががんを悪化させることはないと考えられています。ホルモン剤ではないため、がんとの関係は少ないとされており、悪化させるというデータもありません。持病や治療中の病気がある方は、診察時にお伝えください。
Q. やめたら体調が悪くなる?
A. 注射をやめたことで急に体調が悪化することは、一般的ではないと考えられています。効果は時間とともに少しずつ元の状態に戻っていきます。通院のペースを落としたい、一度やめてみたいという場合も、そのときの症状を踏まえてご相談ください。
まとめ
プラセンタ注射の主なデメリットは、継続した通院が必要なこと、副作用が出る可能性があること、費用がかかること、最後の注射から3か月間は献血ができないこと、効果の感じ方に個人差があることです。献血については、2026年10月1日から「一度でも受けると献血できない」という扱いがなくなり、最後の注射から3か月たてば献血できるようになりました。
当院で使用しているメルスモンは、更年期障害の治療薬として承認されており、更年期障害の治療では保険が使える場合があります。更年期の症状でお悩みの方や、自分に合う治療を相談したい方は、お気軽にご予約ください。
・Web予約:https://qr.digikar-smart.jp/67f6dcb1-1287-4016-95cf-4e9e59f0539d/reserve
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・お電話:03-6824-5386
監修:柴田あずさ院長(産婦人科専門医)
出典:
- 厚生労働省「欧州等滞在歴及びヒト胎盤エキス(プラセンタ)注射剤使用歴に係る献血制限の見直しについて」(2026年10月14日閲覧)
- 日本赤十字社「欧州などの滞在歴に基づく献血制限の撤廃およびヒト胎盤エキス(プラセンタ)注射剤使用歴に関する献血基準の変更」(2026年9月14日発表、2026年10月14日閲覧)
- 厚生労働省「ヒト胎盤エキス(プラセンタ)注射剤使用者の献血制限について」(2006年8月24日、2026年10月14日閲覧)
- Mieruレディースクリニック「メルスモン注射をご使用の方へ」(2026年10月14日閲覧)
※医学情報は更新される場合があります。最新の情報は医師にご確認ください。
監修医師の紹介

Mieruレディースクリニック
院長 柴田 あずさ
日本産科婦人科学会専門医として産婦人科の病院・クリニックで研磨を重ね、2023年5月にMieruレディースクリニックを開業

