ヤーズフレックスの避妊効果は?飲み方・副作用をわかりやすく解説

ヤーズフレックスの避妊効果は?飲み方・副作用をわかりやすく解説

「ヤーズフレックスを飲んでいれば、避妊もできるの?」と気になっている方は多いのではないでしょうか。

ヤーズフレックスは、月経困難症や子宮内膜症の治療を目的として処方されるピルです。避妊薬として認可された薬ではないため、正確な位置づけを知っておくことはとても大切です。

この記事では、ヤーズフレックスの避妊効果や他のピルとの違い、正しい飲み方と副作用について、わかりやすく解説します。「自分に合った薬を選びたい」「生理の悩みを根本から改善したい」という方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

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【結論】ヤーズフレックスは正式に避妊を目的とした薬ではない

ヤーズフレックスは生理痛や子宮内膜症の治療薬として認可されたピルです。避妊薬としての認可は受けていないため、「避妊目的」で処方されることは一般的にはありません。まずはヤーズフレックスの基本的な位置づけを正しく理解しておきましょう。

ヤーズフレックスとは?

ヤーズフレックスは、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲスチン(黄体ホルモン)を配合した低用量ホルモン剤です。

日本では以下の疾患を対象に、保険適用で処方されています。

適応疾患主な症状
月経困難症 生理中の強い腹痛・頭痛・吐き気
子宮内膜症 生理痛・骨盤痛・性交痛

通常の低用量ピルは28日周期で服用しますが、ヤーズフレックスは最長120日間連続して服用できるのが最大の特徴です。生理の回数を年間4回程度まで減らせるため、生理のたびに強い痛みが出る方にとって、負担を大幅に減らせる薬として注目されています。

医師が避妊を求めてヤーズフレックスを処方することはない

ヤーズフレックスは日本において避妊薬として承認されていません。そのため「避妊したい」という理由だけで、ヤーズフレックスを処方してもらうことはできません。

医師が処方できるのは、月経困難症や子宮内膜症といった治療上の必要性がある場合に限られます。もし「避妊目的でピルを飲みたい」と伝えた場合、医師は別の薬を案内するのが一般的です。

一方でヤーズフレックスを飲んでも避妊効果がゼロなわけでもない

「避妊目的の薬ではない」とお伝えしましたが、ヤーズフレックスを正しく服用していれば、排卵が抑制されるため、一定の避妊効果は期待できます。これはヤーズフレックスに限った話ではなく、ホルモン剤全般に共通する作用です。

ただし、あくまでも「治療の結果として排卵が抑制される」という位置づけであり、避妊を保証するものではありません。

飲み忘れや服用タイミングのズレがあると効果が落ちるため、避妊を主な目的にするなら、専用のピルを選ぶほうが確実です。

避妊が目的なら選ぶのはOC(低用量経口避妊薬)

避妊を目的とする場合は、OCが適切な選択肢です。OCはヤーズフレックスと同じくホルモンを含むピルですが、日本では「避妊薬」として承認されています。

主な違いは以下のとおりです。

項目ヤーズフレックスOC(低用量経口避妊薬)
目的 月経困難症・子宮内膜症の治療 避妊
保険適用 あり(治療目的の場合) なし(自費診療)
連続服用 最長120日 原則28日周期
処方条件 疾患の診断が必要 希望があれば処方可能

「生理痛の治療もしながら避妊もしたい」という場合は、どちらを選ぶべきか医師に相談するのがベストです。自己判断で薬を選ぶと、思わぬリスクが生じることもあるため、まずは婦人科への受診をおすすめします。

ヤーズフレックスと他のピルとの違い

ヤーズフレックスは「ピル」と呼ばれる薬の一種ですが、同じピルでも種類によって目的や飲み方が異なります。自分に合った薬を選ぶためにも、それぞれの違いを正しく把握しておきましょう。

項目ヤーズフレックスOC(低用量経口避妊薬)ヤーズ(28日タイプ)
主な目的 月経困難症・子宮内膜症の治療 避妊 月経困難症・PMDDの治療
保険適用 あり なし(自費) あり
服用サイクル 最長120日連続 28日周期 28日周期
休薬期間 出血が続く場合のみ休薬 7日間の休薬あり 4錠の偽薬期間あり
ホルモン量 超低用量 低用量 超低用量
生理回数 年間4回程度に減らせる 毎月あり 毎月あり

ヤーズフレックスと似た薬に「ヤーズ」があります。どちらも同じ成分を含む超低用量ピルですが、最大の違いは服用サイクルです。ヤーズは28日周期で服用するのに対し、ヤーズフレックスは最長120日間連続して飲み続けられます。

生理のたびに強い痛みが出る方や、生理の回数そのものを減らしたい方は、ヤーズフレックスが適している場合が多いです。一方で「生理周期はそのままにしつつ、痛みだけ和らげたい」という方には、ヤーズが向いているでしょう。

どちらが自分に合っているかは、症状や生活スタイルによって異なります。医師に相談したうえで、自分に最適な薬を選ぶことが大切です。

ヤーズフレックスで期待できる4つの効果

ヤーズフレックスは治療薬として認可されているだけあり、さまざまな症状への効果が期待できます。ここでは代表的な4つの効果をわかりやすく解説します。

月経困難症・子宮内膜症の痛み緩和

ヤーズフレックスの最も主要な効果は、生理痛や子宮内膜症による痛みの緩和になります。

月経困難症とは、生理中に強い腹痛・腰痛・頭痛・吐き気などが起こり、日常生活に支障をきたす状態のことです。

子宮内膜症は、本来子宮の内側にあるべき組織が子宮の外で増殖してしまう病気で、激しい生理痛や骨盤痛を引き起こします。

ヤーズフレックスを服用すると、ホルモンの働きによって子宮内膜の増殖が抑えられ、痛みの原因を根本から抑えることが可能です。「毎月の生理が怖い」「鎮痛剤が手放せない」という方に特に効果を実感しやすい薬といえるでしょう。

生理周期のコントロール

ヤーズフレックスは最長120日間連続して服用できるため、生理の回数を年間4回程度まで減らすことが可能です。

生理のたびに強い痛みが出る方にとって、生理の頻度を減らすこと自体が大きな負担軽減につながります。また「大事なイベントや旅行と生理が重なりたくない」という場面でも、服用スケジュールを調整することで対応しやすくなるでしょう。

ただし生理を完全になくすことを保証するものではなく、服用中に不正出血(予定外の少量の出血)が起こる場合もあります。出血が続くときは、一時的に休薬して生理を起こすことで落ち着く場合がほとんどです。

PMS・PMDDの改善

PMS(月経前症候群)とは、生理の3〜10日前から始まるイライラ・気分の落ち込み・むくみ・頭痛などの不調のことです。

PMDD(月経前不快気分障害)はPMSが重症化した状態で、日常生活や人間関係に影響が出るほどの強い精神症状が現れます。

ヤーズフレックスに含まれるドロスピレノンという成分には、抗アルドステロン作用があり、ホルモンバランスの乱れによる精神的な不調を和らげる効果が期待できます。生理前のメンタル面の不調が強い方にとっても、有効な選択肢のひとつです。

むくみ・ニキビの改善

ヤーズフレックスに含まれるドロスピレノンには、体内の水分バランスを整える作用があります。そのため、生理前に起こりやすいむくみの改善に効果が期待できるでしょう。

またホルモンバランスが整うことで、皮脂の過剰分泌が抑えられ、ニキビができにくくなるという効果も報告されています。生理前後に肌荒れやニキビが悪化しやすい方にとっても、うれしい効果といえるでしょう。

ただしこれらはあくまでも治療に伴う付随的な効果であり、むくみやニキビの改善だけを目的として処方を求めることはできません。

ヤーズフレックスの正しい飲み方

ヤーズフレックスは飲み方を間違えると、効果が十分に得られなかったり、不正出血が増えたりする可能性があります。正しい服用方法をしっかり確認しておきましょう。

初めて服用する場合

ヤーズフレックスを初めて服用する場合は、生理開始日(月経1日目)から飲み始めるのが基本です。

飲み始めの手順は以下になります。

・生理1日目に1錠目を服用する
・翌日以降、毎日1錠を同じ時間帯に服用する
・出血が続く場合は最長120日間連続して服用できる
・出血が3〜4日以上続いたタイミングで休薬し、生理を起こす

毎日できるだけ同じ時間に飲むようにしましょう。飲み忘れを防ぐために、スマートフォンのアラームを活用するのも有効です。

他の黄体ホルモン・卵胞ホルモン配合薬から切り替える場合

すでに別のピルを服用中で、ヤーズフレックスへ切り替える場合は、前の薬の最終服用日の翌日から飲み始めましょう。

ただし、薬の種類や服用状況によって、切り替えのタイミングが異なる場合があります。自己判断で切り替えず、必ず担当医の指示に従って切り替えるようにしましょう。

切り替え直後は不正出血が起こることがありますが、多くの場合は数日で落ち着きます。出血が長引く場合や量が多い場合は、早めに医師へ相談することをおすすめします。

120日連続服用の飲み方

ヤーズフレックスの最大の特徴が、最長120日間連続して服用できる点です。通常の28日周期のピルとは異なり、長期間にわたって生理を止められます。

120日連続服用の流れは以下のとおりです。

・毎日1錠を同じ時間に服用する
・出血がなければそのまま最長120日間飲み続ける
・120日を超えたタイミングで4日間休薬し、生理を起こす
・生理終了後、再び服用を再開する

服用中に3〜4日以上の出血が続いた場合は、そのタイミングで休薬して生理を起こします。出血が止まれば、また新しいシートから飲み始めます。「120日経過していないのに出血が続く」という場合でも、焦らず医師の指示に従って対応しましょう。

28日周期で服用する方法

ヤーズフレックスは120日連続服用が基本ですが、通常の低用量ピルと同じように28日周期で服用することも可能です。

28日周期で服用する場合は、以下の流れになります。

・24日間連続して1錠ずつ服用する
・4日間休薬し、生理を起こす
・生理終了後、新しいシートから再開する

「生理周期はそのままにしたい」「連続服用に不安がある」という方は、28日周期での服用を医師に相談してみましょう。どちらの方法が自分に合っているかは、症状や生活スタイルによって異なるため、医師と相談しながら決めることをおすすめします。

ヤーズフレックスの副作用と注意点

ヤーズフレックスは医師の処方のもとで服用する薬であるため、副作用についても正しく理解しておくことが大切です。副作用の多くは服用開始から数週間で落ち着くことが多いですが、中には注意が必要なものもあります。

よくある副作用

服用初期に起こりやすい副作用は以下のとおりです。

副作用主な症状・補足
不正出血 服用中に予定外の少量の出血が起こることがある。多くの場合は数週間で落ち着く
吐き気・胃のむかつき 飲み始めの1〜2週間に起こりやすい。食後や就寝前の服用で軽減されることがある
頭痛 ホルモンバランスの変化によって起こる場合がある
胸の張り・痛み ホルモンの影響で乳房が張って痛む場合がある
気分の変動 気分が不安定になったり、落ち込んだりすることがある
性欲の変化 性欲が低下したり変化したりする場合がある

これらの症状は服用を続けるうちに身体が慣れ、自然と落ち着くケースがほとんどです。ただし症状が強い場合や長引く場合は、自己判断で服用を中止せず、まず医師に相談しましょう。

重篤な副作用

頻度は低いですが、以下の重篤な副作用には十分注意が必要です。

副作用主な症状注意すべき理由
血栓症 足のむくみ・痛み、胸の痛み、突然の頭痛、視力の異常 最も重要なリスク。放置すると命に関わる場合がある
肝機能障害 黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)、倦怠感 肝臓への負担が増加する場合がある
血圧上昇 頭痛、めまい、動悸 高血圧の方は特に注意が必要
うつ症状 強い気分の落ち込み、無気力 精神的な不調が強まる場合がある

特に血栓症は、ピル服用中に最も注意すべき副作用です。長時間の同姿勢や喫煙は血栓のリスクを高めます。服用中は意識的に身体を動かし、喫煙者の方は必ず医師に申告するようにしましょう。

上記のような症状が現れた場合は、すぐに服用を中止して医療機関を受診しましょう。

服用できない人

以下に該当する方は、ヤーズフレックスを服用できない場合があります。

・血栓症の既往歴がある方、または血栓になりやすい体質の方
・重度の高血圧・糖尿病・肝臓疾患がある方
・乳がん・子宮体がんなどホルモン感受性の高いがんがある方
・妊娠中または妊娠の可能性がある方
・授乳中の方
・片頭痛の中でも「前兆のある片頭痛」がある方

上記に当てはまらない場合でも、持病や服用中の薬によっては使用できないこともあります。必ず初診時に医師へ正確な情報を伝え、処方の可否を判断してもらうようにしてください。

よくある質問

ヤーズフレックスについて、患者さんからよく寄せられる質問をまとめました。気になる疑問があればぜひ参考にしてみてください。

ヤーズフレックスは保険が使えますか?

月経困難症または子宮内膜症の治療目的で処方された場合は、健康保険が適用されます。

保険適用となる場合の目安は以下のとおりです。

条件保険適用
月経困難症の治療目的 適用あり
子宮内膜症の治療目的 適用あり
避妊目的 適用なし(自費)
保険適用外の目的(ニキビ改善など) 適用なし(自費)

保険適用で処方された場合、薬代の自己負担は3割となります。初診料や検査費用も含めた総額は、クリニックによって異なるため、受診前に確認しておくと安心です。

飲み始めてどのくらいで生理痛が改善しますか?

個人差はありますが、多くの方は服用開始から1〜3周期(約1〜3ヶ月)で生理痛の改善を実感し始めることが多いです。

ホルモン剤は身体に徐々に作用するため、飲み始めてすぐに効果が出るわけではありません。「飲んでいるのに全然改善しない」と感じても、最低でも3ヶ月は継続して様子を見ることが大切です。

3ヶ月以上経過しても改善が見られない場合は、医師に相談して薬の見直しを検討しましょう。

ヤーズフレックスを服用中の避妊成功率は何パーセント?

ヤーズフレックスは避妊薬として承認された薬ではないため、公式な避妊成功率は公表されていません。とはいえ、正しく服用した場合はホルモンの作用によって排卵が抑制されるため、一定の避妊効果は期待できるでしょう。

しかし、飲み忘れや服用タイミングのズレがあると、効果は大きく下がってしまうでしょう。確実な避妊を希望する場合は、コンドームとの併用や避妊専用のOCを医師に相談することをおすすめします。

生理を止めたまま飲み続けても大丈夫ですか?

医師の指示のもとで正しく服用していれば、長期間にわたって生理を止めること自体は問題ないとされています。

ヤーズフレックスによって生理が止まっているときは、子宮内膜が厚くなりにくい安定した状態です。子宮内膜症の進行を抑える効果が期待できます。

ただし、120日を超えての連続服用は推奨されていないため、必ず医師の指示に従ったスケジュールで服用しましょう。

ヤーズフレックスの不安も解消。専門医があなたに最適なピルを提案します

ヤーズフレックスは治療薬として高い効果が期待できる一方で、避妊薬との違いや副作用について正しく理解したうえで服用することがとても大切です。正確な知識を持つことが、自分に合った治療を選ぶポイントになります。

・ヤーズフレックスは月経困難症・子宮内膜症の治療薬であり、避妊薬としては承認されていない
・正しく服用すれば排卵が抑制されるため、一定の避妊効果は期待できる
・避妊が目的の場合は、専用のOC(低用量経口避妊薬)が適切な選択肢
・生理痛の緩和・生理周期のコントロール・PMS改善など、治療薬としての効果は多岐にわたる
・血栓症などの重篤な副作用もあるため、必ず医師の指導のもとで服用することが大切

「ヤーズフレックスが自分に合っているか不安」「どのピルを選べばいいかわからない」という方は、ぜひ専門医へご相談ください。一人で抱え込まず、気になったら早めの受診を。

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監修医師の紹介

Mieruレディースクリニック院長柴田あずさ

Mieruレディースクリニック
院長 柴田 あずさ

日本産科婦人科学会専門医として産婦人科の病院・クリニックで研磨を重ね、2023年5月にMieruレディースクリニックを開業

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